新企画で始まった月刊モノローグも6回目、今回、初めて女性の投稿文が掲載です。
 千唐流最強女子、世界チャンピオンでもある水村師範が登場!空手を始めたきっかけ等、感動秘話を語ってくれました!

 みなさん、こんにちは。そして、はじめまして。

 大先生達を差し置き、恐縮です。
 東京で”春武会”という名で活動しております水村春香と申します。
 現在、品川区・大田区の2支部で活動しております。
 コラムのお話を頂いた時、文章能力が低いので真っ先に若い頃にしっかりと勉学に励めば良かったと後悔してます。
 いいキッカケになったので今からでもなにかしてみようと思いますw
 でも何を書こうかな?と悩んだ結果、ありきたりな『空手との出会い』から始めてみようかと。
 第二弾があるならば、その頃には少し難しい言葉とか書けるようになってたら、成長したじゃないか!と褒めて下さい。

【2人の恩師・和と忍】
 私が空手を始めたのが、小学4年生の時です。母に聞いたところ、当時、引っ込み思案で心身共に弱く、尚且つダラしない子だったみたいで変わって欲しいと凄く思った母が、近所の空手道場に引きずって行ったそうでw(私を知っている人は「絶対、嘘だぁ!」って思ったでしょう。まだまだねっw)
 そこで出会ったのが ”村上正人”先生でした。道場には大人も含め50人以上が稽古されており,熱気でムンムン。かなりビビッていたけど優しく接してくれた先輩・同級生達も居たので入門することになりました。 
 村上先生は凄く優しく、楽しく空手を教えてくれて、先生なのに自分の祖父のように「じぃちゃん」と呼んでました。その時、先生は50歳くらいなのに一般男子と組手も普通にこなしててて今思うと超人すぎません?
 先生からは、空手以外にも【和と忍】【信頼の二文字】【人に対する思いやり】【謙虚心】は絶対に忘れてはいけないと教わってきました。

 色々ヤンチャな日々を過ごし…高校の時だったか先生が九州に戻るとなって、後任の先生がいらしたのですが、馬が合わず空手に行かなくなりました。
 じぃちゃんから教わる空手が大好きでした。でも、それが出来なくなって居る意味もないので辞める事を伝えに行った時、稽古場に”林 潤”先生(現・結心館館長)が居て事情を説明したら、辞めるはずだったのに今でもハッキリと覚えてますが何故か後任の先生に向かって『コイツは俺が引取ります。』と一言。
 普通なら、吊り橋効果で”この人は運命の人なのかしら”とか可愛い乙女心が働いてトキめいちゃうんだろうけど、そんな頭はないので『ん?』。

 そこからというもの空手が週6となり、じいちゃんも戻ってきて中学からお世話になってた上智大にも稽古に行くようになり、拾ってもらったのだからと案外、義という新しい自分も見つけリスタートになりました。
 思っていたのとは違い、村上先生のように手取り足取りの教えではなく、形は俺の背中を見て感じろ。組手は、防具無しで血だらけ痣だらけ、打撲にヒビ。引取られた身、頑張らなければという気持ちの半面、いつか負かしてやるからなという逆襲心が芽生え始めましたwww
 出稽古にも他流派の大会にも参加し、たくさんの経験と出会いがありました。

 この辺あたりからやっと自分がやっている空手の流派が『千唐』というのを感じてきました。
 林先生は稽古後に毎回、千唐流とは何ぞや、稽古のやり方、本部は熊本だけど東京でも千唐流を広める為にはどうしたらいいのかと追及していました。
 それに感化され少しずつ勉強し、あーでもない。こーでもない等、朝方まで語ったり出来るようになりました。

 20歳の時に初めて3年に一度行われる”宗家杯”に参加しました。開催地はオーストラリア。
 世界にも千唐流ファミリーがたくさんいるに、感銘を受けました。
 ノルウェー・香港・カナダ・オーストラリアetc…世界のファミリー兼ライバル達に会えるのが今でも楽しみの一つです。

 まだまだあるけど、【2人の恩師・和と忍】は、そろそろお時間ということでこの辺で終りにしますねwまたオファーがあれば、お会いしましょ!

 ひょんなことから21歳でこの春武会を立ち上げ、今年で19年目。
 女だからとか生意気だからとか凄く嫌味なことも、あるあるな事もたくさん言われて人間不信にもなったりしたけど、それも今の自分の糧になっていて、強くなるキッカケを与えてくれて感謝します。
 ありがとうございますw

 そして私の二人の恩師はまさに飴と鞭。『和と忍』を教えてくれて、人生をどっぷりと空手に変えてくれた最高の先生達ですw戦うことが大好きなのも、千唐が好きなのもしっかりと継承しているので安心して下さい。
 

 大先生達のような立派なこと出来ないし足元にも及びませんが、微力ではありますが、これからの千唐流の発展に貢献していきたいと思っておりますので、ご教授ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。


(2023宗家杯では選手兼、日本代表女子チーム監督として活躍)